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2010-08-05 11:00

その他

微生物から地球温暖化を防ぐ

オープン
スリーエム ヘルスケア株式会社は、微生物検査に用いられるプラスチックシャーレの使用量に応じて、そのライフサイクルCO2排出量を算出し、環境特性に優れた『3Mペトリフィルム培地』を使用した場合と容易に比較できる特設ウェブサイトを開設した。

『3Mペトリフィルム培地』とは、乾式フィルム状のできあがり培地のこと。包装から取り出せば誰でも簡単にすぐに使用することができるため、プラスチックシャーレに比べ保管・培養時の少スペース化、検査時間の短縮が可能となっている。また使用後の廃棄も容易で、CO2の排出量も大幅に削減ができるという特長がある。

今回新設したウェブサイトでは、微生物検査に用いられるプラスチックシャーレの使用量からライフサイクルCO2を算出している。大腸菌、黄色ブドウ球菌など、測定対象ごとに1日あたりに使用するシャーレの枚数を入力すると、1年間のCO2排出量が表示される。自動車の走行距離への換算値や、同量のCO2を吸収するのに必要な杉の木の本数を表示することで、わかりやすく示す一方で、『3Mペトリフィルム培地』を使用した場合の排出量や各種換算値を表示する。

一般的に微生物検査は、溶解した粉末の培地をプラスチックシャーレの中に流しこみ、凝固させた後に一定時間培養し、検出されたコロニー(目で見える細菌の集合体)の数を計測して行われる。この手法では培地作成や器材準備に一定の技術と手間を要し、また、検査員の力量によるバラツキも生じる。さらに使用したプラスチックシャーレは検査のたびに廃棄するためCO2排出量が大きく、環境負荷が高い点も課題となっている。

暑くなってくると、必ず言われるのが「食中毒」への心配。食の多様化は、なじみのない食材の使用も積極的に行われ、また消費者側にもそのことを受け入れる傾向にあるようだ。新しい食材がどれだけ安全なものか微生物検査の必要性は高まるばかりだが、今回は視点を変えて、検査自体の「ムダ」に着目したアプローチで、プラスチック廃棄量の削減を目指す取り組みとなっている。数値の比較は、切り口によっていかようにも印象を変えられるものだが、目安としてはありがたい。

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