2013-03-26 12:00
太陽光発電
世界初!ナノ繊維で作った透明シート、太陽電池への応用も期待

髪の毛の2万分の1
王子ホールディングスと三菱化学は3月18日、2009年10月より行っていたセルロースナノファイバーに関する共同研究で、世界初となるセルロースナノファイバーの透明連続シート化に成功したと発表した。セルロースナノファイバーは、食物繊維をナノオーダー(1mmの百万分の一)にまで細かく解きほぐしたもので、これを材料に作成した透明連続シート。
この繊維は髪の毛の2万分の1程度の太さで、線熱膨張係数(=温度変化に伴う伸縮の度合い)はガラス繊維並みに小さく、弾性率はガラス繊維より高い(=硬くて丈夫)という優れた特性を有している。
また、植物由来であることから、紙と同様に環境負荷が小さく、リサイクル性に優れた材料である。
薄型ディスプレイへの応用も
今回世界で初めて製造に成功したのは、約4nmという超極細のセルロースナノファイバーを用いた透明連続シート。このシートは、軽量で紙のように折りたためるため、必要なときに開いて使用できる大型ディスプレーや太陽電池などへの応用が期待されている。
このほかにも、効率的に微細な物質をろ過できるフィルター、良好な透過性を持つセパレーター等への応用が期待される、8.0~85.0g/m2という広い坪量範囲を実現した多孔シートや、輸送機器、建材、医療等の分野への用途展開が期待される、セルロースナノファイバーシートの樹脂複合化フィルムを開発した。
外部リンク
王子ホールディングス|ニュースリリース
http://www.ojiholdings.co.jp
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