2012-06-04 13:00
エコ
タピオカの原料が、調理用バイオ燃料に大変身! - モザンビーク
地元の健康と環境を守るために
2012年5月17日、アフリカ南部のモザンビークにおいて、世界初の調理用バイオ燃料製造施設がついに稼働を開始した。この施設は、地元のCleanStar Mozambiqueによって開発されたものだ。この調理用バイオ燃料は、タピオカの原料でもある「キャッサバ(和名イモノキ)」から作られている。同じくCleanStar Mozambiqueの製造する調理用コンロと合わせて使うことができる。目標は、木炭などの固形燃料を使うことによって起きる、健康上・環境上の様々な問題を解決することだ。
地元農家との見事な連携
今回CleanStar Mozambiqueは、地元の農家との間で素晴らしいWin-Winのサイクルを作り出した。同社は、農家に調理用コンロを提供する代わりに、彼らの余剰生産作物を売ってもらったのだ。キャッサバは調理用バイオ燃料の製造に使われ、豆類やトウモロコシなどその他の作物は、モザンビークの都市部にて販売された。現在アフリカでは、80%以上の家庭が調理に木炭を使っている。森林の減少が進む中で、木炭の価格もどんどん高騰している。それに加えて、木炭の煙はタバコと同じぐらい健康に害を与えるのである。WHO(世界保健機関)によると、木炭などの固形燃料による室内空気汚染によって、毎年200万人以上が死に至っているとのことだ。
この新たな調理用バイオ燃料の導入は、人々を健康に導くだけでなく、地元の農家の収入増加の一助にもなり、さらにモザンビークの森林保護にもつながるのである。
長年の悩みがついに解決
CleanStar Mozambiqueのセールス・マーケティングディレクター、Thelma Venichand氏によると、モザンビークの女性たちは、木炭の価格が高騰するのを眺めること、その汚い木炭を運びまわること、安全な調理器具や燃料を手に入れられる日を延々と待ち続けることにうんざりしている。
とのことである。この新しい調理用バイオ燃料の登場によって、彼女たちの長年抱いてきた悩みが、ついに解決されることとなるだろう。
外部リンク
CleanStar Mozambique
http://www.cleanstarmozambique.com/
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