2012-07-21 12:00
電気自動車
“幻のスポーツカー”がEV車として遂に量産開始!「トミーカイラZZ」

復活が期待されていた人気車種
京大発のベンチャー「グリーンロードモータース株式会社」(GLM)は19日、EVスポーツカー「トミーカイラZZ」の量産を開始することを発表した。伝説のスポーツカーとも言われる「トミーカイラZZ」は、“公道でも走れるレーシングカー”として、12年前に発売された(206台のみ)。元はガソリン車であったが、今回、EV車としてリニューアルされた。発表によれば、リニューアルにあたり、
大手自動車メーカー出身のチーフエンジニアのもと、当時のトミーカイラのエンジニアが集結し、車体も、デザインもすべて新しく生まれ変わ
るという。
[画像はトミーカイラZZ II(GLMホームページより)]
スポーツカーの名産地“京都”
京都は、童夢、コジマ・エンジニアリング、トミーカイラなど、クルマ好きならその名を知らないものはいない“伝説のスポーツカーメーカー”の発祥の地。古都・京都は実は“スポーツカーの名産地”でもあるという。その実力は、京都企業の部品を集めれば電気自動車(EV)の基幹システムがすべて出来上がる
と言われるほど。
「トミーカイラZZ」のEV車は、サプライチェーンの整った京都で、「京都電気自動車開発ワーキンググループ」の活動の一環として、参画事業者による共同事業として開発が進められた。
なお、GLMは、その開発風景の一部をYouTubeにアップしている。下部に転載するので、ご参照を。
EVはスポーツカー向き?
ところで、スポーツカーというと、「環境に悪い」との印象が先行しそうだが、実は、「EVとスポーツカーとの相性は抜群にいい」
という。GLMの小間裕康代表取締役社長がサイト「ナレッジキャピタル」で語っている(2月28日付)。
その理由は、電流のON・OFFによって回転するモーターにある。
「EVの発進時の加速特性は、スーパースポーツカーのようにほんの数秒で時速100kmに到達させる事ができ、アクセルを離すと一気に効く回生ブレーキによる減速Gはまるでレーシングカー」
だという。これは意外と知られていないEV車の特性ではないだろうか(※)。

次世代生産方式「京都生産方式」
GLMの発表によれば、同社は独自の製造方式「京都生産方式」を採用している。それは、車を車体部分(Platform)とボディカウル(Exterior)に分けて製造するものだが、Platformだけで必要な性能が“完結”しているため、Exterior(外見上の車体)は、樹脂素材でも作ることが可能だという。樹脂素材は溶接などの高価な設備投資を必要としない。つまり、1つのプラットフォームに対し、デザインモデルのバリエーションを、これまでよりも大幅に安価に作り出すことができる。多品種少量生産が可能となる「京都生産方式」。GLMは、これを「フォード生産方式(大量生産)」や「スローン方式(GM、多品種大量生産)」の次に来る、革新的な生産方式としている。
※一般に発売されている小型EVは、このモーターの特徴をあえて“マイルドに抑えて”いるという(同記事より)。
外部リンク
グリーンロードモータース株式会社(GLM)
http://www.greenlordmotors.co.jp/
GLMプレスリリース:京大発ベンチャーGLM、京都でEVスポーツカー量産開始
http://www.atpress.ne.jp/view/28779
ナレッジキャピタル人:小間裕康氏
http://www.kmo-jp.com/knowledge-zin/profile19.html
[トミーカイラZZ-EV メイキング・ビデオ]
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