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2014-10-04 16:00

太陽光発電

住友化学が太陽電池パネル向け新規封止シート用材料を開発

新規封止シート
長期間使用に対応
住友化学は10月3日、PID現象を抑制する特性と、高い透明性を併せ持つ、これまでにない太陽電池封止シート用EVA(エチレン-酢酸ビニル共重合樹脂)「スミテート」の新規グレードを開発した。

太陽電池を高電圧下で長期間使用した場合に、パネルの中をイオンが移動することによって劣化が生じ、出力が大幅に低下する現象のことをPID現象と呼び、現在その対策が急務とされてきた。

中でもメガソーラーと呼ばれる出力1メガワット以上の大規模発電所の一部ではPID現象が顕在化し、太陽電池の出力が大幅に低下する原因となっている。

PID現象の抑制には、これまで太陽電池封止シート用EVAにおけるEVAの酢酸ビニル濃度を低下させることが有効とされてきたが。この方法では封止シート自体の透明性の低下が発電効率に悪影響を及ぼしてしまっていた。


発電量低下を大幅改善
今回、開発された「スミテート」新規グレードはPID現象の原因である封止シート中のイオンの移動を抑える独自技術によって開発されたもの。

現行のEVAを使用した場合には太陽電池の発電量の低下率が94%であるのに比べ、今回の新規グレードを使用した場合には発電量の低下率が2%へと大幅に改善する結果を得ることに成功した。

この技術を高VA濃度のEVAに適用した場合、PID現象の抑制と高い透明性を両立することで発電効率を向上させることができ、メガソーラーのような高い発電効率される設備において特に効果を発揮することが可能となった。


外部リンク

住友化学 ニュースリリース
http://www.sumitomo-chem.co.jp/
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