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サッポロビールは4月22日、磐田化学工業、山口大学とともに、タイ王国において初となるキャッサバパルプ（タピオカデンプン抽出残渣）を原料としたバイオエタノールの製造プラントを完成し、同日竣工式を開催したと発表した。

同事業はサッポロビールと磐田化学工業が開発した高温発酵酵母を用いて、タイ国最大級のタピオカデンプン製造工場内に、年間80キロリットルのバイオエタノール製造能力を持つプラントを設置するもの。

3社が独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構（NEDO）から受託し、実証試験を2015年11月まで実施、バイオエタノール製造技術の有効性を明らかにする。

将来的にはタイ全土だけでなく、キャッサバの栽培が盛んなASEAN諸国に向けてバイオ燃料製造技術の普及を目指す。

（画像はニュースリリースより）

今回導入するバイオエタノール製造技術は、高温発酵酵母を用いてキャッサバパルプのような食物繊維を含んだ高粘性の原料から効率よくバイオエタノール製造を行うもの。

原料液化工程を高温で行う場合には、酵母が死滅しないよう冷却する必要があるため、冷却設備を簡素化することでタイなどの熱帯地域におけるバイオエタノール生産効率の向上やコスト削減を図る。

（画像はニュースリリースより）

完成したバイオエタノール製造プラントの処理能力は年1,000トン。

世界最大のタピオカ輸出国である同国では、年間200万トンのキャッサバパルプが排出されており、同事業の成果を用いてバイオエタノールを製造した場合、年間約65.6万キロリットル（1,800キロリットル／日）の製造が可能となる。

外部リンク

サッポロビール　ニュースリリース
http://www.sapporobeer.jp/news_release