2014-05-04 17:00
蓄電池
日立が柏の葉スマートシテに国内最大級の蓄電池システムを納入
停電時のライフライン維持に
日立製作所と日立化成は4月28日、3.8MWhの大容量リチウムイオン蓄電池システムを、三井不動産が手がける、柏の葉スマートシティに納入したと発表した。同蓄電池システムは国内国内最大級であり、同じく日立が柏の葉スマートシティに納入した「柏の葉エリアエネルギー管理システム(AEMS)」と連係することで、電力融通や需給変動制御、停電時のライフライン維持を支える設備として5月中旬から稼働を開始する。
柏の葉スマートシティでは、街全体のエネルギーを運用・監視・制御することを目的に、AEMSを導入している。
AEMSと蓄電池システムが連携することで、地域全体が保有する電力を制御しながら各施設へ適切に配分することが可能になり、電力ピークカットや電気料金の低減、低炭素化に貢献する。
柏の葉スマートシティに導入された太陽光発電などの再生可能エネルギーによって作られた電力は、同蓄電池システムの充放電によってエネルギー変動を緩和することで、需要バランスの安定化を図る。
災害等によって大規模停電が起こった際には、同蓄電池内の電力を活用することで、ライフラインの維持に必要な最低限の電力を確保する。
(画像はニュースリリースより)
設置面積23%削減
同蓄電池システムには、日立化成製のリチウムイオン蓄電池「CH75」を13,824本搭載している。「CH75」は長寿命サイクル、大電流充放電、高剛性構造などの優れた性能を有し、これと日立製のパワーコンディショナーが連係することで蓄電池の充放電を制御する。
全てのリチウムイオン蓄電池の状態の常時監視を可能にするためのシステム間情報伝達のコントロールユニットには、日立化成独自のバッテリーマネジメントユニットを採用した。これによって安全性を確保しながらリチウムイオン蓄電池の能力を最大限に活用する。
充放電の際に起きる電流・電圧のアンバランスが発生しないよう、経路の工夫により配線長を同じにすることで、配線抵抗のバラツキを抑制し、蓄電池の劣化の偏りを抑え、蓄電池システム全体の長寿命化を実現した。
さらに、従来の鉛蓄電池システムと比較しても設置面積を23%削減した。
今後は、再生可能エネルギーの普及などに伴い蓄電池の需要拡大にあわせ、エネルギー管理システムとの連係により地域、ビル、工場などの様々なエリアへの適用を視野に入れて、さらなる拡販を図っていきたい考えだ。
外部リンク
日立製作所 ニュースリリース
http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/
柏の葉スマートシティ
http://www.kashiwanoha-smartcity.com/
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