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2014-05-15 10:00

エコ

1/10のエネルギーで合成 NECが新しいバイオプラスチック技術を開発

2段階不均一系合成プロセス
1/10のエネルギーでのプラスチック合成を可能に
日本電気株式会社(以下NEC)スマートエネルギー研究所と、その研究グループは2014年5月8日に新しく「2段階不均一系合成プロセス」として、セルロースを主成分に用いた高機能バイオプラスチックを合成する際、従来の1/10という低エネルギーでの合成を可能とする技術を開発したと発表した。(画像はプレスリリースより)

セルロースとは植物の茎や木材の主成分などである、非食用の植物資源である。

年間約2.3億トンのプラスチックが石油から精製されている事実を背景に
技術の開発の発端は、現在、プラスチックという素材が全世界で年間約2.3億トン生産されているがそのほとんどの原料は石油に由来している。

これは地球の資源が少なくなってきている現在、問題とされており、かつCO2量も生産の際に増大し、地球温暖化などの環境問題の面でも懸念があるために、その消費エネルギーを減らすために開発された技術である。

植物資源を原料としたバイオプラスチックというものは、再生可能であり、かつCO2を固定化できるために現在開発と利用がすすめられている。

かつてはサトウキビやデンプンなどを原料とするバイオプラスチックが主体だったが、将来の植物問題の懸念から非食用の植物を原材料とするバイオプラスチックが注目を浴びるようになった。

2016年には量産体制へ
NECは今後、今回開発新技術に基づいて、製造規模を段階的に拡大しながら量産技術を完成させ、2016年度中の量産開始を目指すほかに、利用を電子機器に留まらず、付加価値の高い他の耐久製品や今後成長する新製品への展開を目指す。

研究内容の詳細は、2014年5月28日から30日までに名古屋国際会議場で開催される「第63回高分子学会年次大会」にて発表する予定だという。


外部リンク

NEC プレスリリース
http://jpn.nec.com/press/201405/20140508_02.html
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