• TOP
  • >
  • 太陽光発電
  • >
  • 三井住友建設が建材一体型太陽光発電システムを開発、自社施設に導入
2014-05-14 12:00

太陽光発電

三井住友建設が建材一体型太陽光発電システムを開発、自社施設に導入

建材一体型
創エネと省エネを両立
三井住友建設は5月9日、創エネルギー技術の更なる普及期に備え、太陽光発電による創エネルギー(アクティブソーラー)技術と、自然通風と採暖による省エネルギー(パッシブソーラー)技術とを融合させた独自の建材一体型太陽光発電システムを開発し、同社施設に導入したと発表した。

建築物のゼロ・エネルギー(ZEB)化は、屋上設置の太陽光発電のみでは実現は困難との試算結果もあることから、同社は外壁面における創エネと建物の顔ともなるファサードデザインとの調和を目指す建材一体型太陽光発電システムの開発に取り組み、施工と導入効果の検証を実施してきた。

同社は「環境ビジョン“Green Challenge 2020”」を定め、環境に関する中長期的な展望を明確にして環境に対する取り組みを強化しており、「地球温暖化の防止」と「循環型社会の形成」の両立をはかる技術開発を推進していくとしてる。

(画像はニュースリリースより)

冷房負荷を55%削減
アクティブソーラーは、機械的な装置を使用して積極的(アクティブ)に太陽エネルギーを活用する方法のことで、太陽電池を用いた発電だけでなく、太陽熱を集熱して給湯や暖冷房などに利用する太陽熱利用システムなども含んでいる。

パッシブソーラーは、機械的な装置を用いずに、建物の構造や建材などを工夫し能動的(パッシブ)に太陽エネルギーを利用する方法のことで、昼間に太陽熱を床や壁に蓄熱し、夜間に放熱することで採暖する方法や、太陽熱により温められた空気を自然対流にて室内に導入する方法のことを指す。

今回開発された建材一体型太陽光発電システムは、「汎用的な太陽電池モジュールとデザインパネルで構成される外装(以下、外装ユニット)」と「設置角度が可変できる太陽電池ユニット(以下、可変ユニット)」で構成されている。

可変ユニットを上下させることで、夏季には自然対流による通風を作り出し、外装ユニット裏面の温度上昇を抑制する。

これによって発電効率が約4%向上し、外壁からの伝熱による冷房負荷は約55%削減される。

また、下段の可変ユニットのみを開放することで、外装太陽電池裏面にて暖められた空気を室内に導入することが可能で、冬季における暖房負荷を約48%削減する。

可変ユニットは太陽高度に合わせて発電量が最大になる角度に調整することが可能で、外壁の最下段と最上段に設置される。


外部リンク

三井住友建設 ニュースリリース
http://www.smcon.co.jp/2014/05098024/
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • twitter
  • facebook