2014-06-20 15:00
エコ
大成建設の「ZEB実証棟」が完成、年間エネルギー収支ゼロ実現に向け検証

超省エネと創エネを融合
大成建設は6月16日、神奈川県戸塚区の技術センターにおいて、建物単体で年間の1次エネルギー収支がゼロになる「ZEB実証棟」を完成させたと発表した。同社は新システムの開発や、従来技術の効率的な組み合わせによる徹底的な省エネルギー化によって、ZEB実証棟の年間のエネルギー消費量を一般的なオフィスビルと比べ、約75%も削減することに成功した。
残りの消費電力である約25%については、太陽光パネルによる創エネで賄い、消費エネルギーと生成エネルギーの収支をゼロにする。
これまでに、三菱化学と共同で有機薄膜太陽電池を用いた発電ができる外壁ユニットを開発し、三菱重工業、岡村製作所と共同で有機EL照明パネルを使用したオフィス向けデスクライトを開発、同社独自の超省エネ型タスク・アンビエント空調システムと共にZEB実証棟へ導入している。
(画像はプレスリリースより)
「都市型ZEB」の実証モデル
日本のエネルギー消費の約40%がオフィスビル等の建物で消費されており、オフィスビルにおけるエネルギー収支をゼロにすることが、全体のエネルギー消費量を削減することはもちろん、CO2の排出量を大幅に削減することにつながり、エネルギー問題や地球温暖化問題の解決に大きく貢献すると考えられている。ZEB実証棟は、超省エネと建物本体に設置した創エネ設備により年間エネルギー収支をゼロにする建物として、都心の狭小なエリアでもZEBを実現することのできる「都市型ZEB」の実証モデルと位置づけられており、横浜市によるデマンドレスポンス実証にも参加している。
同社は今後、ZEB実証棟を運用していく中で建物全体の年間エネルギー収支ゼロ実現に向け検証を行っていく考えだ。
外部リンク
大成建設 プレスリリース
http://www.taisei.co.jp/about_us/
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