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2014-07-09 13:00

太陽光発電

産総研が異種材料を組み合わせた次世代多接合太陽電池を開発

次世代多接合太陽電
新技術を開発
独立行政法人 産業技術総合研究所(産総研)は7月7日、様々な種類の太陽電池を自由自在に直接接合できるスマートスタック技術によって、異種材料を組み合わせた次世代多接合太陽電池を開発したと発表した。

今回の開発は、産総研の太陽光発電工学研究センター先進多接合デバイスチーム、再生可能エネルギー研究センター太陽光チームによって行われたものである。

(画像はプレスリリースより)

低コスト化と高効率化に
多接合太陽電池は様々な波長の太陽光を有効に利用することで、発電効率を高めたものであるが、製造コストが高いことが普及の課題となっていた。

今回、新技術の開発によって、短波長領域を吸収するガリウムヒ素系高効率化合物太陽電池と、長波長領域を吸収する安価なCIGSやシリコンを接合することが可能となった。

同技術では、複数の太陽電池セルの接合界面にパラジウムナノ粒子を配列し、電気的・光学的にほぼ損失無く接合する。

研究によって、CIGS上にGaAsとガリウムインジウムリン太陽電池を接合した3接合太陽電池では、変換効率24.2%を実現し、GaAs基板とインジウムリン基板を用いて太陽電池を4種接合した4接合太陽電変換効率30.4%を実現した。

このGaAs基板は再利用可能であることから、安価な超高効率多接合太陽電池の普及が期待される。

今後は、同技術による多接合太陽電池の量産化を目標に、大面積基板でのELO技術、III-V化合物半導体トップセル作製の低コスト化、GaAs基板再利用技術の研究開発を進め、発電効率40%以上を目指し、一般発電用にも利用できるよう、低コスト化と高効率化の研究を進めていく。


外部リンク

独立行政法人 産業技術総合研究所
http://www.aist.go.jp/
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