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2014-04-03 13:00

エコ

微生物発酵で排ガスをエタノールに、三井物産が米国ベンチャーに出資

微生物
排ガスを燃料・化学品に
三井物産は3月26日、米技術開発ベンチャーであるランザテック社の増資に応じ、2,000万米ドルの引き受けを実施したと発表した。

ランザテック社は一酸化炭素や二酸化炭素を含むガスを微生物による発酵により、エタノールやブタジエンといった燃料・化学品に転換するユニークな処理法を開発し、当該技術のライセンス供与のビジネス化に取り組んでいる。

ランザテック社が使用する微生物は、一酸化炭素と水素を含む合成ガスに加えて、非常に安定した化合物である二酸化炭素の発酵も可能である点に特徴があり、微生物は化学触媒と比較して、非常に低いエネルギーで、反応が可能という特徴もそなえている。

三井物産は今回の増資によって、総額6,000万米ドルのリードインベスターとなった。

(画像はニュースリリースより)

商業プロジェクトを推進
ランザテック社は、製鉄所からの排ガス(一酸化炭素と水素)からエタノールを製造する技術に関して、2012年に中国でデモンストレーションプラントによる実証を完了している。

その後、世界初となる、排ガスの微生物発酵技術の商業プロジェクトを立ち上げ、2015年操業開始を目処に現在事業を進めている。

ランザテック社の技術によって製造されるエタノールは、排ガスを有効利用したクリーンエネルギーとして、ガソリン添加用のバイオエタノールと同様の利用も期待されている。

また、都市ごみをガス化したものや、バイオガスといった原料ガスの多様化、また製品においてもエタノールに加えてブタジエン・酢酸やジェット燃料等への転換等多様化を目指し、各分野における優良企業とパートナーを組み、共同開発を進めている。

三井物産によるランザテック社への出資は、三井物産が2012年10月に設立したイノベーション推進案件制度の第3号案件。

イノベーション推進案件制度は、長期的視点から大きな収益貢献が期待できる、新たな事業領域への参画を支援する制度。


外部リンク

三井物産│ニュースリリース
https://www.mitsui.com/jp/ja/release/
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