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2015-06-22 12:00

太陽光発電

発電だけじゃない、東北大などが太陽光を活用した高効率水蒸気発生材料を開発

水蒸気
太陽熱エネルギーの高効率利用へ
東北大学と科学技術振興機構の研究チームは6月17日、3次元構造を持つグラフェンを用いた高性能な水蒸気発生材料を開発したと発表した。

太陽光エネルギーは現在、太陽光を電気エネルギーに変換する太陽電池として利用されているが、太陽光を効率的に利用する方法は太陽電池だけではない。

太陽熱温水器やヒートポンプ等は、太陽光を熱エネルギーとして活用し、太陽光を集光することで媒体を高温に加熱して発電に使用する太陽熱発電もある。

水蒸気発生材料に
同研究では、可能な限り製造/運用コストを下げられるような材料設計を行いながら、定積モル比熱が一般的な金属より4分の1程度低い多孔質グラフェン材料の開発を行った。

3次元ナノ多孔質グラフェンは太陽光を効率的に吸収でき、多孔質内部で水を局所加熱でき、低製造/運用コストで水蒸気を大量に発生させられる太陽光エネルギー利用効率の良い水蒸気発生材料になると期待されている。

この素材は炭素のみで構成されているため、腐食の心配がなく環境負荷も少ない。

装置自体を加熱するための小さい熱量で水蒸気を発生できることから、熱の無駄を小さくできる可能性もあり、この太陽熱エネルギー吸収機構は、水の生成、汚染水浄化等の種々の用途に活用できる可能性がある。

今後は太陽光利用拡大を目指してナノ多孔質グラフェンの大量生産の手法開発を進めていくとしている。

(画像はプレスリリースより)


外部リンク

科学技術振興機構 プレスリリース
http://www.jst.go.jp/pr/
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