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2015-11-12 08:00

太陽光発電

NIMS、低コストの太陽電池を実用化する素材開発に成功

ペロブスカイト太陽電池
シリコンより低コストなペロブスカイトを開発
国立研究開発法人 物質・材料研究機構(NIMS)は、太陽光発電の材料研究において、低コストな太陽電池の実用化に結びつく開発に成功した。

この研究は、NIMSを中心とする研究グループによるもので、ペロブスカイトを材料とする太陽電池に関する研究。ペロブスカイトは灰チタン石(ペロブスカイト)と同じ結晶構造を持つ物質で、シリコン系太陽電池よりも低コストでの製造が可能と考えられている。

変換効率16%、1000時間連続照射テストもクリア
今回の研究では、電子抽出層とホール抽出層に用いられる有機材料を、無機材料を変更することにより、変換効率を大きく向上させた。

無機材料は電気抵抗が高いため、層の厚さを数ナノメートルまで薄くするなど工夫が必要だった。研究開発の結果、1平方センチメートル以上のセルで、変換効率16%という結果が得られた。

さらに、実用化の目安である光強度テストでは、1000時間の連続照射でも変換効率の低下は10%以内に抑えることに成功し、高い信頼性を証明した。

研究グループではこの成果をもとに、ペロブスカイト太陽電池の実用化を目指し、民間企業などとも協力しながら、太陽光をより多く活用できる高性能材料を開発していくという。

(画像・NIMSウェブサイトより)


外部リンク

国立研究開発法人 物質・材料研究機構
http://www.nims.go.jp

国立研究開発法人 物質・材料研究機構/プレスリリース
http://www.nims.go.jp/news
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