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2014-12-13 02:00

行政

環境省が北海道の「(仮称)尻別風力発電所」建設に意見書を提出

尻別風力発電所
環境影響評価法及び電気事業法に基づく意見書
環境省は、2014年12月9日、北海道寿都郡寿都町及び磯谷郡蘭越町に計画されている「(仮称)尻別風力発電所」に係る環境影響評価準備書(風力開発株式会社)に対する環境大臣意見を経済産業大臣に提出したと発表した。この背景には環境影響評価法及び電気事業法があり、出力10,000kW以上の風力発電所の設置又は変更の工事を対象事業としており、環境大臣は事業者から提出された環境影響評価準備書について経済産業大臣からの紹介に対して意見を述べることができるとされている。

この事業は北海道寿都郡寿都町及び磯谷郡蘭越町において、総出力26,000kWの風力発電所を、海岸部、雷電山山麓部及び尻別川河口部の尾根の3箇所にわけ設置するものである。

海岸部は砂浜から続く、砂丘上の地形(過去に改変された土地が主)、雷電山山麓部は牧草地、尻別川河口部南側の尾根は、牧草地、ササ草地、エゾイタヤの落葉広葉樹林である。

環境大臣の意見概要
環境大臣の意見概要としては、次のようになっている。

・動物への文献調査が不十分である。
・事業実施区域で動物調査・魚類調査を行っていない場所ついて補足調査を行い、環境保全措置を講ずる必要がある。
・7,8,11,12,13号機周辺においては11月から2月までの期間に猛禽類の調査と環境保全措置を講ずる必要がある。
・風車の併用後、バードストライク事故が発生した場合の対応措置及び、環境保全措置がと一定期間の稼働停止も検討が必要である。
・植物への影響が一部で調査が行われていないため、追加調査と環境保全調査が必要である。
・1から8号機まで設置される予定区域は生態系上位種であるノスリや採餌に関わる行動が繁殖期・非繁殖期を問わず多いため計画段階から影響の回避及び低減を図ることが必要である。
・主要な景観資源である雷電山を眺望する場合の景観影響の低減を図ること。
・人と自然のふれあい活動の場でもある、磯谷高原からの景観影響の回避及び低減を図る際は、当該地から眺望する羊蹄山の景観にも影響を与えないように努めるとともに、音が与えるものをふくむ利用体験への影響を回避、低減又は代償するように努めること。


外部リンク

環境省 報道発表資料
http://www.env.go.jp/press/19030.html
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