2015-04-10 09:00
蓄電池
東大と長崎大、リチウムに代わる次世代電池の研究成果を発表

ありふれた資源を使用するナトリウムイオン電池でコスト削減
4月3日、東京大学工学部は、リチウムなどに代わる次世代電池候補とされる、ナトリウムイオン電池のプロトタイプが完成したことを発表した。研究開発は、同大と長崎大学大学院工学研究科の教授や研究者によるグループが共同で行った。現在、携帯電話や電気自動車などの蓄電池として活用されているリチウムイオン電池は、リチウムやコバルトを使用している。これらは産出国が限られた希少元素である。
一方、ナトリウムイオン電池は海水の塩を使用するため、その量には限りがなくコストも低い。試作電池の正極材料は採掘容易で安価な鉄・硫黄で構成された。ありふれた資源を使用することで、製造コストを大幅に抑えることが可能になる。
長時間の電流供給や急速充電にも対応可能
研究では、チタンと炭素から構成されるシート上の化合物が、多量のナトリウムイオンを吸蔵・放出する特性が明らかになった。これにより、ナトリウムイオン電池が長時間にわたり電流を供給することが可能であること、また、急速充電にも対応可能なことがわかった。今回の成果によって、汎用元素を使用した低コストな電池が実用化されていくことが期待できる。
(画像はニュースリリースより)
外部リンク
東京大学工学部
https://www.t.u-tokyo.ac.jp
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