エネクトニュース

シャープ株式会社は、蓄電池をきめ細かく充放電制御することで、電気の使用状況に応じて効率良く電気を供給し、毎月の基本料金を減らせる産業用「スマート蓄電池システム」を発売すると発表した。

通常、電気使用量が多い工場や店舗などでは、電力会社との間で高圧受電契約を結んでいて、過去1年間で使用電力(最大デマンド)が最も多かった月を基準として、電気の基本料金が決められている。

このシステムは、電気の使用状況を監視し、消費電力が増えた際に蓄電池から放電して最大デマンドを低減する「ピークカット」により、基本料金を下げるとともに、太陽光発電との組み合わせで、トータルの電気料金削減に寄与するとしている。

また同システムは、電気の変換機器（インバータやコンバータなど）を介さず、太陽電池から蓄電池へ直接充電できるため、電気の変換ロスが生じないほか、予め設定した量の電気を常に蓄電池に蓄えておくことも可能で、万が一の停電時も安心できるという。

さらに、通常のシステムでは太陽電池がパワーコンディショナの定格出力を越えて発電した分の電気は無駄になるが、同システムでは定格出力以上に発電した分も逃さず蓄電できる。パワーコンディショナ定格出力の最大2倍相当の太陽電池を設置することが可能としている。

このほかの特長として、消費電力が小さい時には放電量を少なく、消費電力が大きい時には放電量を多くするなど、電力の使用状況に合わせて放電量をきめ細かく制御する機能がある。

このため、同じ量の電力を放出する場合、放電量が固定されているタイプの蓄電池システムに比べ、より効果的に最大デマンドを低減することができるという。

なお同製品には、公称容量で3タイプがあり、容量の小さい順にJH-FBCC01（16.8kWh）、JH-FBCC02（33.6kWh）、JH-FBCC03（50.4kWh）となる。

（画像はプレスリリースより）

外部リンク

シャープ株式会社　プレスリリース
http://www.sharp.co.jp/corporate/news/170925-a.html