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2018-04-21 12:00

その他

東レなどの研究グループ、「超薄型有機太陽電池」の開発に成功

タイナビNS
「超薄型有機太陽電池」の開発に成功
理化学研究所と東レ株式会社および科学技術振興機構の三者は4月17日、耐熱性と高いエネルギー変換効率(太陽光エネルギーを電力に変換する効率)を兼ね備えた「超薄型有機太陽電池」の開発に成功したと発表した。

この研究成果は、衣服貼り付け型の電源応用に大きく貢献することが期待できるとしている。

開発したのは、理化学研究所(理研)創発物性科学研究センター創発ソフトシステム研究チームの福田憲二郎専任研究員、染谷隆夫チームリーダー、東レ株式会社の北澤大輔主任研究員らの国際共同研究グループ。

今回、共同研究グループは、理研独自のウルトラフレキシブル有機半導体デバイス技術のほかに、新しい半導体ポリマーを開発することで、超柔軟で極薄の有機太陽電池の耐熱性とエネルギー変換効率を大きく改善することに成功した。

高効率と高安定性から衣服への直接貼り付けが可能に
この有機太陽電池は、最大エネルギー変換効率10%を達成しながら、摂氏100度の加熱でも素子劣化が無視できるほど小さいという高い耐熱性を有するほか、大気環境中で80日保管後の性能劣化も20%以下に抑えられているという。

こうした高効率と高安定性の両立により、「ホットメルト手法」を用いた衣服への直接貼り付けが可能になったとのこと。

この技術は、衣服貼り付け型の太陽電池を容易に実現できるだけでなく、加熱を伴う過程にも耐えうるフレキシブルな電源となることから、車内などの高温・多湿環境下でも安定して駆動する軽量な電源実現への貢献が期待できるとしている。

また、研究で実現した高耐熱・高エネルギー変換効率の超薄型有機太陽電池は、ウェアラブルデバイスやe-テキスタイルに向けた長期安定電源応用の将来性として期待できるという。

(画像はプレスリリースより)


外部リンク

東レ株式会社 プレスリリース
http://www.toray.co.jp/news/chemicals/

 
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