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2018-08-09 11:00

その他

東芝エネルギーシステムズ、地熱発電所の利用率向上に向けた研究を開始

タイナビNS
IoT・AI技術を用い地熱発電所利用率向上に向け研究
東芝エネルギーシステムズ株式会社は8月7日、IoT・AI技術を用い、発電所のトラブル発生率20%減と利用率10%向上を目指した研究を、この8月から2020年度まで行う予定と発表した。

地熱は、安定出力が得られることからベースロード電源として活用でき、日本は世界第3位の地熱資源ポテンシャルを保有することから、この発電に大きな期待がかかるものの、太陽光発電など他の再エネ発電コストの低下もあるため、地熱発電所でのより効率的な運営が求められている。

このため今回の研究では、実際の地熱発電所内での「ビッグデータ解析技術を活用した予兆診断」と、利用率を下げる原因の一つとなる「タービンスケールの抑制対策」を行うこととしている。

タービンスケールは、地熱蒸気中に含有されるシリカなどのスケール(固形成分)や腐食成分を含む不凝縮性ガスに起因するもので、タービンや熱交換器、配管などに付着して性能を低下させたり管路を閉塞したりするため、定期的な除去や付着防止対策が必要となる。

薬剤使用量やタイミングを最適化しスケール抑制を検証
このため抑制対策では、薬剤添加を含む効果的なスプレー散布の研究を行うほか、薬剤使用量やタイミングをIoT・AI技術を用いて最適化することでスケール抑制を検証するとしている。

また「ビッグデータ解析技術を活用した予兆診断」では、日々の運転データを分析・評価することで、運転停止に至るトラブルを事前に予知できるよう、分析ツールを実装して研究を行うという。

なお同社は、地熱蒸気タービン・発電機を1966年に納入開始して以来、現時点では全57台、3,687MWの納入実績があり、設備容量ベースで世界トップのシェア(23%)を誇っている。

(画像は東芝エネルギーシステムズ株式会社HPより)


外部リンク

東芝エネルギーシステムズ株式会社 プレスリリース
https://www.toshiba-energy.com/info/info2018_0807.htm

 
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