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2010-03-30 21:00
その他
開発の影響評価をビジュアルで、UE-Net実用化 清水建設

生態系への影響をビフォーアフターで
ここ数年、開発や森林伐採による餌場の減少から、里山、人家付近まで野生動物が降りてくる、畑の作物を荒らすなどというニュースをよく見かけます。元を正せば、人間の行為の結果が再び人間に返ってきているとも言えます。地球環境に大きな光が当てられ始めた今、失った又は失おうとするものを止めようという動きが世界的規模で始められたわけですが、「生態系保全」「生態系を生む」動きも業種の壁を越えて加速しています。こういう時勢を背景に、清水建設㈱が開発による影響評価をビジュアルで表示するシステムを開発、実用化に至りました。
主に都市域において、開発が生態系に与え得る影響をシミュレートし、ビフォーアフターでわかりやすくビジュアル表示が可能となったシステム、これがUE-Netと呼ばれるものです。
Habitat Evaluation Procedureをベースに
同社が都市域での評価指標とするのは「草地」「樹林」「水辺」の3つ。ここに生息する代表的生物の生息適正を評価・予測し、開発情報を落とし込んで生態系に及ぼす影響を評価・予測するシステムで、都市域の代表的生物指標として同社は「モズ」「シジュウカラ」「カワセミ」を選択しています。同システムによって「最適な緑化計画」も選定可能で、「生態系ネットワーク」を極力守りながら開発を進めるツールとなる期待が寄せられます。データには個別植栽まで識別可能な衛星画像が用いられ、大幅な時間短縮も実現、評価もわかりやすいビジュアルで表示されます。
このシステムのベースとなったのがHEP(生息場評価手続き)で、米国で始められたシステム。
従来、学者や研究者によって実施されていた環境評価等に代わるもの、又は評価の1つの要素として利用されていくかもしれません。
(編集部 環境草紙)
外部リンク
清水建設株式会社
http://www.shimz.co.jp/
ニュースリリース
http://www.shimz.co.jp/news_release/2010/774.html
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