• TOP
  • >
  • 橋の架け替えは新技術で軽量化
2010-08-27 18:00

その他

橋の架け替えは新技術で軽量化

新技術
新日鉄製造の橋梁用高降伏点鋼板SBHS(Steels for Bridge High Performance Structure)が、多摩川に架かる東京都福生市とあきる野市を結ぶ“永田橋”(東京都建設局発注)に採用されている。

鋼材重量は約600トン。“永田橋”は、SBHSがJIS規格材として制定されて以降、初の採用物件となる。

現在架け替え建設中の“永田橋”は、従来のPC箱桁橋の下フランジとウェブをスペーストラス構造とした国内初の橋梁形式を採用しており、4径間連続・全長約250mの大型橋梁。

新技術
パイプトラス構造であるため、極厚かつ冷間曲げ加工、現場溶接可能な鋼材が必要となり、最大板厚67ミリ(従来50ミリ最大)、高靱性200J(一般鋼材の約4倍の粘り)、降伏強度500N/mm2のSBHS500が採用され、曲げ半径が板厚の5倍(一般鋼材は15倍以上)の強冷間曲げ加工により鋼管が製造されている。

東京都西多摩建設事務所によると複合トラス形式を採用することで透明感が増し、自然との調和が図れ、軽量化によるコスト縮減が可能となるという。

学校の耐震化が叫ばれているが、橋の老朽化も深刻な問題で、早急な対策が望まれている。ただ、安全性と耐久性の必要条件を満たすために、低コストという十分条件をおろそかにするのも考えもので、両立させてこそ世界に冠たる日本の技術と誇れるものになるのではないだろうか。

外部リンク

新日本製鐵株式会社
リリース
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • twitter
  • facebook