エネクトニュース

出光興産株式会社と国際石油開発帝石株式会社は、再生可能エネルギーである地熱発電の共同調査を行うことに合意した旨を6月22日に発表した。合同調査が行われるのは、北海道阿女鱒岳（アメマスダケ）地域（赤井川村、札幌市）および秋田県小安（オヤス）地域（湯沢市）の2ヶ所である。


同社の発表によると、2011年度は、地質調査・重力探査・電磁探査を含む地表調査を予定。阿女鱒岳地域および小安地域は、新エネルギー・産業技術総合開発機構による地熱開発促進調査がこれまでにも実施されている。

また、この調査により地熱発電が可能な２００℃以上の地下温度が確認されている。今回の共同調査を通して、これらの地域において地熱開発の有望性が確認された場合、さらなる調査を進めることで事業化の可能性を探るという。出光興産によると、オイルショック後の1978年から石油代替エネルギーとして地熱に着目してきたという。1996年から同社子会社（出光大分地熱株式会社）が九州電力株式会社滝上発電所殿に向けて地熱蒸気（出力27,500kw相当）を安定して供給してきた。同社はこれらで培ってきたノウハウを活かし、滝上地区に続く地熱発電の事業化を目指している。

一方、国際石油開発帝石は、世界26ヶ国で石油・天然ガス探鉱・開発プロジェクトを展開しており、その数は70以上にのぼる。同社の成長戦略の一つ「多様なエネルギーを開発・供給する企業への成長」の追求の一環として、今回の共同調査の実施に至ったという。

今回の共同調査には同社のコア事業（石油・天然ガスの探鉱・開発等）のノウハウが応用されることから、これを契機に「新たな事業展開の可能性を追求」していきたいという意欲を見せている。

外部リンク

出光興産　ニュースリリース
http://www.idemitsu.co.jp/company/news/2011/110622.html

国際石油開発帝石　ニュースリリース
http://www.inpex.co.jp/news/pdf/2011/20110622.pdf