2011-09-10 12:00
エコ
放射能汚染土壌の有効利用にも/エステル交換を行わず菜種油で発電

菜種油で発電するシステム「CompacCanol」の販売開始
株式会社テクノシグマは、圧搾菜種油による発電システム「CompacCanola(コンパクキャノーラ)」を発売することを発表した。CompacCanola」では、一般家庭約800世帯分の発電量である最大400kWの発電が可能となる。エステル交換を行わない発電システム
「CompacCanola」の特長は、ドイツ・ライナルツ社のエステル交換を行わずに発電を行うこと。近年、普及が進むバイオ燃料は、菜種などの原料から油分を抽出したのち、「エステル交換」と呼ばれる処理を行いバイオ燃料となる。「エステル交換」工程は、オペレーションの知識が必要となったり、副産物として発生するグリセリンや、廃水処理の問題などを抱えていた。また、「エステル交換」のための各種インフラも必要で、初期投資も大きくなるという懸念点があった。
しかし、「CompacCanola」はこれらの問題点を持つエステル交換が不要となり、より負担を少なく発電を行える。
放射能汚染土壌の有効活用へ期待
「CompacCanola」の原料は菜種。また、菜種には、土壌中の放射性セシウムを吸収する性質があるとされ、東日本大震災後の福島第一原発事故に伴う土壌汚染を目的として、作付の活発化が予測される。なお、汚染土壌は800平方kmにも及ぶともいわれる。「CompacCanola」では、土壌汚染のために作付・収穫された放射性物質を含む菜種を、少ない投資かつ容易なオペレーションにて有効利用できるシステムとして期待されている。今後、テクノシグマは、各自治体へのアプローチを予定しているという。
外部リンク
株式会社テクノシグマ
http://www.technosigma.com/CompacCanola
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