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2013-01-28 14:20

その他

高知で「木質バイオマス発電所」2015年をめどに

木質バイオマス発電
「地産地消」型エネルギー発電事業がまたひとつ
土佐電気鉄道株式会社、高知県森林組合連合会、出光興産株式会社は、2013年1月23日、土佐グリーンパワー株式会社を設立し、高知市において、2015年4月をめどに「木質バイオマス発電所」の開設および運転の開始を目指すことを発表しました。

合弁会社の形態となる同社は、「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」や「森林整備加速化・林業再生事業」の活用を念頭に、森林資源の有効活用による森林整備への貢献や、再生可能エネルギーの活用によるCO2削減、“地産地消”型のエネルギー事業の推進などを目的として、木質バイオマス発電事業への参入の検討を進めていくことになっています。

運転の計画を行っている「木質バイオマス発電所」は、燃料には未利用材を100%使用することになっており、未利用材の破砕に加え、乾燥工程をも含んだ、騒音や臭気の抑制など“環境に配慮”した、日本で初めての“一体型”発電所となる予定です。また、発電した電力は、市内路面電車の走行などに用いることで、地元への貢献にも取り組む予定です。

「太陽光」や「風力」より安定が魅力
ちなみに、「バイオマス発電」は、廃木材や食品廃棄物など、化石燃料を除いた動植物由来のエネルギーを利用した発電のことですが、その範ちゅうに含まれる、今回の「木質バイオマス発電」とは、間伐材や木材の残材などを燃料にして発電する方式を指します。この方式を用いた場合、「木」を燃やすことでCO2が発生しますが、「樹木」は成長過程で光合成によってCO2を吸収しているため、吸収分と燃焼分を比べた全体でみると大気中のCO2を増やさないことになるといわれています。

同発電所の発電出力は、5,000キロワット、年間予想発電量は、約3,600万キロワット時(=約10,000世帯分相当の電力)、燃料量は、年間7万トンから8万トン、CO2削減量は、年間2万トン、従業員数は、20名に加え、関連事業を含めた雇用創出見込として140名を予定しています。

「再生可能エネルギー」が森を再生する。自然が持つそのサイクルをゆがめてきたのが文明であるとすれば、与えてくれてきたものを元に還す謙虚さもあっていいのではないでしょうか。地域ごとの特性を活かした今回の取り組みに注目です。

外部リンク

出光興産株式会社 プレスリリース
http://www.idemitsu.co.jp/news/
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