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2013-02-05 15:00

行政

世界初!資源エネルギー庁、第1回メタンハイドレート海洋産出試験の実施へ

メタンハイドレート
列島を囲む海は「資源の宝庫」と実感
資源エネルギー庁は、2013年1月29日、「メタンハイドレート」を分解し天然ガスを取り出す、世界初の海洋産出試験を実施することを発表しました。

「メタンハイドレート」とは、地中で死んだ動物や植物から出た「メタン」と「水」からできている個体の物質のことです。温度が低く高い圧力の場所でしか、固体の状態を保つことができないため、水深500メートルより深い海底や、永久凍土層の地下数百メートルにしか存在しないといわれています。そういった場所で固まっていることから、氷のように冷たいようですが、天然ガスの主成分である「メタン」を含んでおり、よく燃えるそうです。そして、燃えカスは「水」だけとなります。

「メタンハイドレート」が注目される理由の一つが、このように「メタン」を多く含んでいることにあります。つまり、天然ガスと同じような使い方ができるのではないか?もし使えるのなら、日本を囲む海こそが、貴重な地下資源の宝庫となり得るといった期待が高まっているわけです。

西日本の太平洋側に大量埋蔵を期待
今回の海洋産出試験を実施するため、同庁では、地球深部探査船「ちきゅう」を清水港から出港させて、1月28日から、渥美半島から志摩半島の沖合(第二渥美海丘)において、試験の準備作業を始めており、準備作業が終了した後、「メタンハイドレート」を分解し、天然ガスを取り出す試験を実施する予定になっているそうです。

メタンハイドレート
何も石油だけが人類の文明の発展に役立ったわけではなく、ただ自然からの恩恵の受け方が、文明が目指す方向とリンクしていたのではないでしょうか。そういった疑問がわいてくるような、昨今の再生可能エネルギーブームではありますが、得られたエネルギーを「従来のやり方で利用したい」固定観念は、そう簡単には覆らないようにも見受けられます。「代替」ではなく、生み出されたエネルギーがもたらす「改革」こそが、社会の再生には必要なのかもしれません。

外部リンク

資源エネルギー庁 プレスリリース
http://www.meti.go.jp/press/
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