2013-03-19 14:00
その他
温度差で発電を - パナソニック、「熱発電チューブ」の検証開始

ごみ燃焼による「熱」をとことん利用
パナソニック株式会社は、2013年3月15日、ごみ処理施設の排熱を利用した「熱発電チューブ」の発電検証試験を開始することを発表しました。今回の検証試験は、京都市左京区にある「京都市東北部クリーンセンター」において、ごみを焼却することで発生する排熱を温水にしてチューブの内側に流し込む一方、同施設内で使用している冷却水をチューブの外側に流すことで、「熱発電チューブ」の内と外に“温度差”を生じさせるというものです。
この検証試験を実施するにあたって、同社は、発電検証用の熱発電ユニットを試作し、同クリーンセンターに設置し、京都市は、同クリーンセンターでの排熱を供給するだけでなく、熱収支データの提供や、検証実験のための工事監理への協力なども行う予定になっています。
公共施設の民間活用にも期待
ちなみに、「熱発電チューブ」とは、“熱が伝わりにくい”熱電変換材料と、“熱が伝わりやすい”金属を、交互に傾斜して積層した構造により、熱の流れと垂直な方向に電気が流れる現象を利用して、チューブの形状をした管の中に温水を流すことにより、チューブの内側と外側とで温度差をつくって、電気を流す、つまり、発電させるしくみのことです。
今回の発電方法は、「温度差」。新しいエネルギーの開発に肩の力が入り過ぎて、発電設備の大型化の傾向もみられるが、実情としては、様子を見ながら徐々に拡大するアプローチのほうが、より適切なのかもしれません。太陽光発電のパネル同様、独立した小型ユニットの集積により、発電量をその環境に見合うサイズを調整できる技術の進歩が待たれます。
外部リンク
パナソニック株式会社 プレスリリース
http://panasonic.co.jp/corp/news/
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