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2013-03-29 10:00

電気自動車

業界初!分譲マンションの「非常時給水システム」にEV活用

災害
「環境」だけでなく「災害」時の電源にも
住友不動産株式会社は、2013年3月21日、株式会社オアシスソリューション(以下、オアシスソリューション)と提携して、分譲マンション『シティハウス横濱片倉町ステーションコート』に、「電気自動車(以下、EV)を災害時の給水用電源として活用するシステム」を導入したことを発表しています。

今回のシステムは、EVを、平常時においては、マンション居住者向けの「カーシェアリングサービス」向けに利用し、災害に遭った際には、「非常時給水システムの電源」として活用するしくみが、容易に導入できることとなる、業界初の取り組みです。

停電でも集合住宅の給水ポンプが使える?
具体的には、災害の影響による停電などが原因で通常の給水ポンプが停止した場合、敷地内に設けた貯水タンクの水を、EVの蓄電池を用いて非常用給水ポンプから揚水し、マンション共用廊下に設けた蛇口(1、3、6階)から給水が行われます。なお、平常時の貯留水は、清掃などの用途に利用する予定となっています。

災害
給水した水は、それぞれ居住者が、バケツなどで住戸へ運び、主にトイレの排水用としての使用することが想定されています。非常用飲料水に関しては、マンション内の倉庫に2リットルのペットボトル1,050本を備蓄することになります。

システム自体は、従来よりオアシスソリューションがEVの活用促進事業として手掛けてきたもので、“CO2を削減し、低炭素化社会の実現を目指す”「横浜グリーンバレー構想」に基づくものです。また、横浜市が制定した「環境未来都市計画」の先導的モデル事業にも認定されているそうです。

これまで、EVの普及が求められてきた理由の多くは、「CO2削減」や「化石燃料の節約」など、環境やエネルギーの問題解消に関するものでした。今回の取り組みは、東日本大震災の影響もありますが、今すぐ使える「電源」としての活用です。“電気は与えられるだけのものではない”といった発想の転換による実用化は評価するべきですが、災害に備えるという意味では、日常的に使用するEVに、どれだけの「電力」をキープしておくべきか、といった「しきい値」を設ける必要が出てくるのかもしれません。

外部リンク

住友不動産株式会社 プレスリリース
http://www.sumitomo-rd.co.jp/news/
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