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2013-05-22 16:00

電気自動車

世界初!電気自動車の「漏電」を検知するIC開発

漏電検知
過酷な環境でも正常に
ローム株式会社は、2013年5月7日、電気自動車の車内用コンセントに使用されるACインバータや充電機器向けに、世界初の車載用漏電検出IC『BD9582F-M』を開発したことを発表しています。

同製品の特長は、「動作保証温度(正常に動作すべき限界温度)」について、従来のマイナス20度から95度までの範囲から、マイナス40度から105度までの範囲にまで拡張しているところです。

今回のような、漏電検出ICを搭載した「漏電遮断器」の設置が必須とされる住宅の場合と同様に、より多くの電気を使用する電気自動車の場合にも、漏電による感電や火災を防ぐ“信頼性”の確保が急務ですが、これまでは、日中の車内温度の上昇などの要因から、実用化に耐えうる「動作保証温度」の実現は、懸案事項とされてきました。

「EVから家電へ」技術フィードバックの効用も
なお、同社では、2012年8月から既にサンプル出荷を開始していますが、この製品を、車載用だけにとどまらせるのでなく、民生機器への適用も可能としており、2013年6月下旬から、月産5万個の規模で量産を開始する予定とのことです。

漏電検知
住宅向け「漏電遮断器」の場合に限らず、検知を目的とする機器には、24時間365日稼働していることが最低限必要な条件となります。電気自動車における電力消費を極力抑えることで、車載漏電検知器の実用化にめどを立てることができた技術には、また一方で、電気自動車の使用を想定する際に、「漏電」や「感電」が頭の隅から離れない人にも朗報となるのかもしれません。

既存の電化製品と、EVやPHVなど電気自動車の双方が、有用な技術を開発し、互いにフィードバックを積み重ねることで、不確かな未来も明るいものとなるでしょう。今後の“広がり”に期待が持てそうです。

外部リンク

ローム株式会社 プレスリリース
http://www.rohm.co.jp/news-detail/
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