2012-05-22 12:00
太陽光発電
横浜市の集合住宅「創エネ+リノベーション」の実証試験開始
3電池設置の「創エネ+リノベーション」
2012年5月17日、JX日鉱日石エネルギーは、既設の集合住宅を大規模改修し、3電池(家庭用燃料電池エネファーム、太陽光発電、蓄電池)からなる自立・分散型エネルギーシステムを設置した「ENEOS創エネリノベーション」の実証試験を6月から横浜市で開始すると同社ホームページを通じて発表した。創エネとは各家庭においてエネルギーを節約(省エネ)するだけでなく、太陽光発電システムや家庭用燃料電池(エネファームなど)を利用して積極的にエネルギーを作り出していくという考え方。
リノベーションとは既存の建物の性能を向上させ、価値を高めるための大規模な改修のこと。
同社はこの実証を自立・分散型エネルギーと、新築に比べ建設に関わるCO2排出量削減が可能となるリノベーションを組合せた、新たなスタイル「創エネリノベーション」の提案として位置づけてる。
実証試験は、経済産業省が行う「次世代エネルギー・社会システム実証事業」における「横浜市スマートシティプロジェクト」の一環として実施。JX日鉱日石エネルギー、東芝、三井不動産レジデンシャルがともに共同で事業の参加する。
※実証試験における自立・分散型エネルギーシステムの構成図
電力自給率80%、CO2排出量50%削減が目標
築40年近くを経た横浜市磯子区の同社社宅(汐見台アパート、全16戸)を実証実験場所に選定、2014年度末まで、社員による居住実証を行い「創エネリノベーション」によるトータルでの環境負荷低減を検証する予定だ。リノベーションに合わせて設置されるのは、エネファームは6台で16世帯向けの電源、熱源(貯湯・給湯設備)として24時間定格運転。エネファームと太陽光発電の余剰電力は、蓄電池に充電し、夕方・夜間に使うとともに、ヒートポンプ式給湯機によって熱(温水)に変換して利用する。
※電力・熱の供給(1日の運用イメージ)
この運用で、電力自給率80%、電気とお湯の使用に伴うCO2排出量50%削減を目指す。
もし停電した場合でも、3電池の連携により、一定の電力・熱の供給を可能とする自立機能の検証も行う。
今後は、戸建住宅を含めたコミュニティでのスマートコミュニティの実現に向け貢献していくということだ。
外部リンク
JX日鉱日石エネルギー ニュースリリース
http://www.noe.jx-group.co.jp/newsrelease/2012/20120517_01_0794529.html
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