2012-07-14 13:00
エコ
シドニー、2030年までに200kmの自転車専用道路の建設を目指す

環境にやさしい町をつくるために
オーストラリアの大都市シドニーが、環境にやさしい交通手段「自転車」の利用者をもっと増やすべく、2030年までに200kmの自転車専用道路の建設を目指している。これは、シドニーが現在取り組んでいる「Sydney 2030」というプロジェクトの一環であり、町を環境にやさしく、グリーンで住みよいものにすることを目標としている。
自転車の安全性向上がカギに
現在、シドニーで自転車通勤をしている人の割合はわずか0.8%に留まっている。主な理由としては、シドニーでは車の運転が荒い人が多いということだ。市が一般市民の意見を集めたところ、自転車に乗っていて車とぶつかったりする心配がなくなれば、もっと自転車を利用したいという声が多く挙げられたのである。
そこでシドニーは、自転車専用道路の建設に乗り出した。新しい自転車専用道路では、制限速度が下げられている。また、大きな交差点などはデザインが変更され、自転車が車から視認されやすく、さらに自転車に優先権が与えられるようになったのである。
その結果、新しい交差点では、自転車だけでなくすべての乗り物においての交通事故が減少したとのことである。
また市では、市民の応援や協力を得るために、自転車専用道路のコースデザインをできるだけ安全なものにしたり、自転車専用道路の地図をつくったり、自転車のベルを無料で提供したりなど、いろいろな取り組みを行っている。
今後2年間で自転車利用者が82%増加?
シドニーは、200kmの自転車専用道路をつくることで、2030年までに都市部の交通手段の10%を自転車にすることを目標としている。また、市の調査では、今後2年間の間に自転車を利用する人の数が約82%増加すると見込まれている。自転車は、数ある交通手段の中でも最も環境にやさしい乗り物と言えるだろう。燃料もいらず、二酸化炭素も排出せず、メンテナンスも少なくて済む。世界中で自転車が推進されていく中で、このシドニーの新たな取り組みには注目が集まっている。
外部リンク
How Sydney got non-cyclists on two wheels
http://www.guardian.co.uk/environment/bike-blog/
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