2012-09-21 15:00
その他
地熱や工場排水の「発電力」を掘り起こす - IHI、小型「バイナリー発電装置」を開発

「地球に優しい」発電の選択肢が増える?
株式会社IHIは、2012年9月19日、同社が開発をすすめる小型「バイナリー発電装置」において、70℃から90℃程度の温水から所定通りの発電が行えることを確認し、商品化への目途(めど)が立ったことを発表した。ちなみに、「バイナリー発電装置」とは、100℃未満の工場排水や地熱などにより、オゾン破壊係数ゼロで、地球温暖化係数が低く、安全性の高い「フッ素系媒体」といった、沸点の低い媒体を蒸発させてタービン発電機を作動させるというもの。

また、まとまった量の温水が常時排出される工場では、同装置を複数台設置し、温水を各装置に分散させて発電することも可能とみられていることに加えて、メンテナンスの際には、設置された装置を一台ずつ停止させることで、“発電のロス”を最低限に抑えることができ、効率の良い運用が可能になると期待されている。
制度の整備状況によっては「売電」の可能性も
さらには、今回の商品化にあたって、商用電源に接続可能な系統連系機能を標準装備させることで、将来の“余剰電力の売電”などにも対応できる仕様となっている。同装置の心臓部であるタービン発電機には、同社が培ってきたターボ機械技術と、直接動力を伝達するダイレクトドライブ技術を融合しての、発電性能の向上が図られており、今後は、送電端最大出力20キロワットの「バイナリー発電装置」として、2013年度からの販売開始を目指すとのこと。
外部リンク
株式会社IHI プレスリリース
http://www.ihi.co.jp/ihi/press/
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