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2014-04-22 13:00

エコ

発電性能は太陽光発電の4倍、パナソニックが余剰排熱を活用した熱発電チューブを開発

熱発電チューブ
身近な熱から発電
パナソニックは、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のプロジェクトである「省エネルギー革新技術開発事業/先導研究/自立型システムのための熱発電デバイスの研究開発」において、低温水の余剰排熱を活用して発電する熱発電チューブを開発した。

同事業は、これまで主に研究されてきた平板型の素子構造から、より使いやすいチューブ型の発電素子(熱発電チューブ)を利用し、従来有効に利用されずに捨てられていた200℃以下の低温の未利用熱を活用するための研究開発。

今回開発されたパナソニックの熱発電チューブは、どんな小さな温度差からでも発電が可能な熱電変換素子をチューブ状に加工したもの。

この新技術は、お湯や蒸気、排ガスなど、身近な熱からの発電を可能にするもので、発電検証実験は京都市東北部クリーンセンターにおいて熱発電チューブを組み込んだ発電装置を使用し、温水からの発電を行った。

同実験では、センター内の温水配管と冷却水配管の一部を、1ユニットあたり熱発電チューブ10本の熱発電ユニット3組に置き換え、実際の余剰排熱等を利用して実験を進めた。

(画像はプレスリリースより)

100℃以下の低温でも利用可能に
同熱発電チューブは200時間を超える検証試験で96℃の温水排熱から最大246Wの発電性能であることが分かった。これは温水96℃、冷却水5℃、温度差91℃のときの発電性能値。

この発電性能を、変換効率20%の太陽光発電パネル(200W/平方メートル)比較した場合、設置面積で換算すると、太陽光発電の約4倍に匹敵することが分かった。

この成果によって、これまで発電用熱源として活用が困難であった100℃以下の低温の未利用熱による発電が検証され、今後、幅広い分野での未利用熱の活用が期待できる。


外部リンク

パナソニック プレスリリース
http://panasonic.co.jp/corp/news/
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