2015-06-30 19:00
太陽光発電
過酷な環境でも長期間使用可能、太陽電池モジュール用シリコーン封止材

効果を確認
産業技術総合研究所太陽光発電研究センターのモジュール信頼性チームは6月22日、信越化学工業株式会社共に、信越化学が開発した太陽電池モジュール用のシリコーン封止材を用いた太陽電池モジュールの評価試験を行い、結果を公表した。この新規シリコーン封止材は、従来のシリコーンとは異なるシート状ながら、太陽電池モジュールの製造工程に使用される一般的な設備で使用できるという特徴がある。
評価試験では、産総研九州センターに設置された環境試験機や測定装置を用いて、この封止材を用いた太陽電池モジュールの高温高湿試験と温度サイクル試験を行った。
この結果、同モジュールは優れた耐久性を示しPotential-induced degradation(PID)現象による出力低下を抑制する効果が確認された。
厳しい環境下での信頼性
PID現象とは、モジュールに高電圧がかかって出力が大幅に低下してしまう現象である。現在、太陽電池セルの発電効率競争に伴い、単結晶n型シリコンセルを用いた高効率太陽電池モジュールの導入が住宅用システムを中心に増えている。
これに伴い、PID現象への耐性評価の必要性が増えていることから、産総研は、長期信頼性に優れた太陽電池モジュール用の各種材料の開発を目的に高信頼性太陽電池モジュール開発・評価コンソーシアムを設立し、研究開発を行ってきた。
信越化学は同コンソーシアムに参画し、シリコーン封止材の研究開発を行い、今回実用サイズの太陽電池モジュールにおけるPID耐性の評価を行った。
(画像はプレスリリースより)
外部リンク
国立研究開発法人 産業技術総合研究所 研究成果
http://www.aist.go.jp/aist_j/
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