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2018-11-18 01:00

その他

日本郵船、船舶の脱炭素化に向けイノベーションを結集した新コンセプトシップを考案

タイナビNS
新コンセプトシップ「NYKスーパーエコシップ2050」
日本郵船株式会社は11月14日、船舶の脱炭素化に向けイノベーションを結集した新コンセプトシップ「NYKスーパーエコシップ2050」を、同社グループが考案したと発表した。

この考案は、日本郵船の100%子会社となる株式会社MTIと、フィンランドの船舶技術コンサルタント会社であるエロマティック(Elomatic)社との共同によるものという。

またこれは、今年度からスタートした同社中期経営計画の一環として、事業戦略にESG(環境・社会・ガバナンス)を取り込んだ中長期環境目標を設定していて、これを達成するためのグループ企業理念を具現化するものとなる。

自動車専用船をモデルとした2050年のコンセプトシップとなる同船は、船体重量軽量化や船型最適化により船体の摩擦抵抗を低減するほか、燃料電池を利用した電気推進や高効率推進装置の採用等により、現在運航されている一般的な船舶と比べ70%のエネルギー量削減が可能とのこと。

また、太陽光パネルを搭載し、燃料には化石燃料を用いず、再生可能エネルギー由来の水素を使用するため、二酸化炭素排出ゼロ(ゼロエミッション)を実現するとしている。

主な特徴は、船体構造に数学的・力学的に最適化された形状を採用し、複合材等を素材として使用することで軽量化を図る一方、軽量化により船体の安定が損なわないようコンピューター制御によるジャイロスタビライザー等の動揺軽減装置を導入することという。

企業価値・社会価値の持続的創出を目指す
また、空気潤滑システムにより空気を船底に送り込んで泡を発生させ、海水の摩擦抵抗を低減するほか、停泊時には船体清掃ロボットによるクリーニングを行い、船速低下を予防する。さらに、従来のプロペラに代え、複数のフラップ状フィンをイルカの尾のように動作させることで推進効率を高めるとのこと。

そして、燃料には再生可能エネルギー由来の水素を用い、排熱エネルギーも利用する高効率な燃料電池を使用するほか、太陽光エネルギーを利用することで長距離の航海にも対応できるという。

同社グループは、今後も脱炭素化実現のため、考案した「NYK スーパーエコシップ2050」のコンセプトに採用した省エネ・温室効果ガス削減技術の開発と継続的な実船採用に向けて取り組み、企業価値・社会価値の持続的創出を目指すとしている。

(画像はプレスリリースより)


外部リンク

日本郵船株式会社 プレスリリース
https://www.nyk.com/news/2018/1191953_1685.html

 
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