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2010-12-27 20:00

その他

夢の起動時間ゼロPCへ足がかり!! 日本のグループが開発

トランジスタ
消費電力100万分の1
独立行政法人「物質・材料研究機構」は24日、大阪大学や東京大学の研究グループと共同で開発にあたっていた、新型トランジスタ「アトムトランジスタ」(以下アトム)の開発に成功したことを発表した。

アトムは電力消費が従来のトランジスタの100万分の1でありながら、演算も記憶も行うことが可能。起動時間ゼロのPCを実現させるには、状態を記憶できる演算素子が不可欠とされているが、この開発によって早期実現が期待される。

人間の脳のように
開発されたアトムの特長は、抵抗の高い絶縁体を利用し、その内部を微量の金属原子が移動することによって、従来の半導体トランジスタと同じ程度のオン・オフ比を実現。さらに動作電圧を制御することによって、記憶素子としても機能することを発見した。

従来の方法では、別々の演算素子と記憶素子を組み合わせて利用する必要があり、記憶には膨大な消費電力が必要となってしまう欠点があった。アトムはそれをクリアした画期的な開発となる。

物質・材料研究機構は今回の発表において、下記のような力強いコメントを発表している。

このたび開発した「アトムトランジスタ」は、この記憶に要する消費電力を従来素子の100万分の1にした。さらに、演算と記憶の双方の機能を併せ持つことから、人間の脳のような、より柔軟なコンピューター回路の実現に寄与することが期待される。

編集部  宗近 明


外部リンク

物質・材料研究機構
http://www.nims.go.jp/

物質・材料研究機構プレスリリース:
『100万分の1の消費電力で、演算も記憶も行う新しいトランジスタを開発』
http://www.nims.go.jp/news/press/2010/12/p201012240.html
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