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2013-06-14 13:30

その他

既存施設の活用に知恵を - 中部電力、「維持流量水力発電」に着手

発電所
ダム施設の「落差」を有効利用
中部電力株式会社は、2013年6月10日、同社所有の矢作第二ダムの直下に、ダムの落差と放流水を利用した「維持流量水力発電所」を建設することを発表しています。

同社は、電源の多様化、地球温暖化問題への対応の観点から、再生可能エネルギーの開発を進めていており、その一環として、今回の建設に至ったとのことです。

なお、今回、建設される発電所の名前は、「新串原(しんくしはら)水力発電所」となります。

この発電所が完成すると、発電出力は、220キロワット、想定年間発電量は、毎時約170万キロワットで、一般家庭約470世帯分の年間使用電力量に相当します。また、CO2削減量は、年間900トン程度になるとのことです。

これからのスケジュールとしては、2014(平成26)年度内の工事着手を予定しており、2015(平成27)年度の運転開始を目指しているそうです。

「安定」した水力発電に期待?
同社では、今後も、再生可能エネルギーの中でも、安定した発電電力量を期待できる一般水力や維持流量水力発電の継続的な開発に努めていく予定で、既設水力発電所の設備改修による出力および発電電力量の向上についても計画的に進めてゆくそうです。

気候の変動により、熱帯地域を思わせる雨の降り方が日常となった時には、大量の水を維持可能なダムは、その利用価値を高めることになります。一方では、ダム湖に堆積する土砂などがヘドロ化して、ゲート解放時には、下流域へ与える影響は、マイナス面が大きいといわれています。苦肉の策として、現状維持にあるわけですが、今ある施設を有効利用するべきと、視点を変えれば、改悪に向かわないだけ、意義を見いだせるのかもしれません。

外部リンク

中部電力株式会社 プレスリリース
http://www.chuden.co.jp/press/
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