2012-06-02 11:00
電気自動車
シャープ、「集光型」太陽電池セルで変換効率40%超!

世界最高を達成
シャープ株式会社は、2012年5月31日、同社が開発した“太陽電池セル”で、変換効率「43.5%」を達成したことを発表した。今回の件は、NEDOの「革新的太陽光発電技術研究開発」プロジェクトの一環として開発に取り組んでいたもので、ドイツのフラウンホーファー太陽エネルギーシステム研究所において、その測定結果が確認されたという。
測定には、3つの光吸収層を積み上げた構造により、変換効率を高めた「化合物太陽電池セル」が採用されており、また、受光面の電極間隔を最適化し、電気抵抗を最小限に抑えたことなども、今回の記録達成の要因ともいわれている。
ちなみに、「変換効率」とは、太陽光発電システムにおいて、太陽の光エネルギーを電気エネルギーに変換したときの変換割合のこと。変換効率が高いものほど、より効果的に電気を作ることができる。
次はモジュール効率の向上へ
今回測定されたのは、1枚のセルに対する「セル効率」。一方、太陽電池モジュール単位に対するものは「モジュール効率」と呼ばれている。太陽光発電の場合、セル単体でというよりも、モジュールとして使用され、モジュールとしての変換効率が重要となるが、現状では10%から20%程度といわれており、今後40%程度への効率向上が目標とされている。
太陽光発電に限らず、その地域で生産されたものは、その地域で消費する「地産地消」活動には、地域の活性化と同時に、「送電」の自由化がままならない現状を打破するパワーも備わっているのではないだろうか。そういった意味で、小面積での充分な発電が可能になれば、エネルギーの多様化への機運はいっそう高まるにちがいない。
外部リンク
シャープ株式会社 プレスリリース
http://www.sharp.co.jp/corporate/news/120531-a.html
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