2010-04-04 09:00
エコ
データセンター廃熱処理に外気空調使用で、電力消費大幅減に!

経産省の公募事業のひとつとしての実証事業
データセンターのサーバーからの廃熱に対し、外気空調システムの使用と、農業への熱活用の実証実験を行ったところ、外気空調を使用しない方法に比べ最大4割弱の消費電力削減効果が確認されたという。この2月までの4ヶ月間の実績といい、1,000ラック規模のDCで外気空調を行った場合に、金額換算で4千万円強/年の空調消費電力の削減に相当し、廃熱に関しても冬季の温室栽培の暖房として活用が可能であることが確認されたという。
これは、北九州市のアジアン・フロンティア*1にて行われたもので、平成21年度の経済産業省情報分野における公募事業「データセンターの高信頼化に向けた技術開発・実証事業」のひとつ「外気冷却型データセンターの高信頼化に向けた実証事業」によるもの。
アジアン・フロンティアは、全国9ヶ所でデータセンター(以下DC)を運用する(株)IDCフロンティアの1つで、日本で初めて商用DCに大規模に外気空調を採用した環境対応型次世代DCとのこと。
大規模な商用DCで日本初の実証実験
さらにこの実証実験は、大規模な商用DCで通常の利用状況に限りなく近い環境で実施した日本で初めての実験で、冷たい外気を直接DC内に取り入れる外気空調システムにより空調消費電力の削減が可能であることを確認した。また、外気空調による影響として懸念されていた、結露や空気質悪化、稼働中のサーバーへの悪影響も観測されず、アジアン・フロンティアの建設様式GreenMall®*2が実用性の高い構造であることが証明されたとする。
さらに、同時に実施したサーバーより排出される廃熱を利用した温室栽培実験では、従来冬季に必要とされていた暖房の代替エネルギーとして廃熱が有効であることが確認され、アジアン・フロンティアが省エネのみならず、ITと農業の融合の可能性を予見させるエコでグリーンなDCであることが認められたとのこと。
*1:アジアン・フロンティアとは
福岡県北九州市の広大な敷地内に建設されたデータセンターコンプレックス。IDCフロンティア独自の空調最適化ソリューション「GreenMall®」を採用し、クラウド基盤の提供など、高集積サーバーの最適運用において高い省エネルギー効果を実現している。また、需要に応じて1棟ごとに建設していくモジュール方式のため常に最新鋭の技術を取り入れることができる、次世代型のデータセンター。
*2:GreenMall®とは
熱循環効率の改善や空調効率の最適化を追求し、空調電力使用やCO2排出量の削減を実現するとともに、クラウド基盤の提供を見据えブレードサーバーなどの高集積サーバーの運用に最適な環境を実現した建設様式。その特長は下記の3点に集約される。商用でサービス提供を行っている大規模データセンターに外気空調を採用した事例としては日本初の施設。
<会社概要>
社 名:(株)IDCフロンティア(英文社名 IDC Frontier Inc.)
設 立:2009年2月2日
代表者:代表取締役社長 真藤豊
事業内容:届出電気通信事業者
データセンター事業、ホスティング事業、IPネットワーク事業、
コンサルティング、システム構築・運営、その他
設 立:2009年2月2日
代表者:代表取締役社長 真藤豊
事業内容:届出電気通信事業者
データセンター事業、ホスティング事業、IPネットワーク事業、
コンサルティング、システム構築・運営、その他
外部リンク
本件の問合せはこちらへ
(株)IDCフロンティア http://www.idcf.jp
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